エヌビディア(NVDA)のジェンスン・フアン最高経営責任者が12日、ドバイのサミットで、各国はAIについて独自インフラを持つ必要があるという考えを示したとロイターが報じています。短い記事なのでそのまま引用します。
[アムステルダム １２日 ロイター] - 米半導体大手エヌビディア(NVDA.O), opens new tabのジェンスン・フアン最高経営責任者（ＣＥＯ）は１２日、人工知能（ＡＩ）について、文化を守りつつ経済的可能性を活用するためには、どの国も独自のインフラを持つ必要があるとの考えを示した。
ドバイで開催された世界政府サミットで、ＡＩを他国任せにすることはできないと強調。エヌビディアはＡＩへのアクセスを「民主化」していると述べ「あとはイニシアチブを取り、業界を活性化し、インフラをできるだけ早く構築するだけだ」と語った。
また、ＡＩの危険性を巡る懸念は過度に誇張されていると述べ、自動車や航空など新しい技術や産業が規制に成功していることを指摘した。
https://jp.reuters.com/business/technology/DPXO77J4BZLC5P3HB4TJLMLWEE-2024-02-12/
同じ趣旨の発言は当サイトでは過去にも扱っていますが、今回のは発言は特に文化を守りつつ経済的可能性を活用すると話しています。gdsマスターはこの内容を重い予言と受け止めています。
ざっくりとポイントを示してAIにまとめてもらいました。
- AIの影響力：AIは私たちの日常生活に浸透しており、検索エンジン、音声アシスタント、自動運転車、ソーシャルメディアなど、さまざまな分野で活用されています。AIは情報のフィルタリングや意思決定のサポートにも使われており、その影響力はますます拡大しています。
- AI半導体のデータセンター：AIは大量のデータと計算能力を必要とするため、高性能な半導体とデータセンターが不可欠である。エヌビディアはAI用プロセッサーを開発し、クラウド事業者に提供しているが、各国は自国のニーズや文化に合わせたAIインフラを構築する必要があると主張している。これは、AIの民主化と主権の確保のための戦略と言える。
- 技術の独立性と戦略的競争力：AIは国際的な競争において重要な要素となっています。独自のAIを開発することで、国家は技術の独立性を確保し、戦略的な競争力を高めることができます。他国の技術に依存せず、自国のニーズに合ったAIを構築できることは重要です。
- 文化的適合性と多様性：AIは文化的背景によって異なるニーズを持つ人々に対しても適切なサービスを提供する必要があります。独自のAIを持つことで、言語、文化、習慣に合ったAIを開発できます。これは、AIの多様性と包摂性を高めるための取り組みと言えます。
- セキュリティとプライバシー：AIは個人情報や国家の機密情報を扱う場合があります。独自のAIを持つことで、セキュリティとプライバシーをより効果的に管理できます。
現在のインターネット/ハイテクの世界が、米国発のプラットフォーム（Microsoft、Apple、Google...）の影響下にあるという話の発展形です。既にプラットフォームは米国に支配されていますが、AIは意思決定そのものにも用いられるので、その根本を握る事の大きさは、現在のプラットフォーム以上の影響力になるかもしれません。
記事では語られていませんが、経済安全保障、更には安全保障（軍事）の観点でもAIを自国内で持つべきという考えは出てくると思います。
参照先：REUTERS
監修者のコメント：AIを補助的に用いていますが、大部分は私による考察です