2023年、米国株式市場はマグニフィセント・セブンと呼ばれるAlphabet、Amazon、Apple、Meta、Microsoft、Nvidia、Teslaといったテクノロジーの巨人たちによって動かされました。これらの企業は、それぞれ49%以上の株価上昇を遂げ、市場に大きな影響を与えています。しかし、これらの成功物語の裏で、一部の企業は時代の変化に追いついていないという声も。
Barron’sは、記事「So Long, Apple and Tesla. We’ve Built a More Magnificent Seven.」にて、2024年のモア・マグニフィセント・セブンを発表しました。
2024年のモア・マグニフィセント・セブンは次の7社です。
- Alphabet グーグル GOOGL
- Amazon アマゾン AMZN
- Microsoft マイクロソフト MSFT
- Nvidia エヌビディア NVDA
- Berkshire Hathaway バークシャー・ハサウェイ BRK.A
- UnitedHealth Group ユナイテッドヘルス・グループ UMH
- Visa ビザ V
Apple、Meta、Teslaは外れ、Alphabet、Amazon、Microsoft、Nvidiaは引き続き残ります。Apple、Meta、Teslaの代わりには、Berkshire Hathaway、UnitedHealth Group、Visaが加わります。新しいリストは、メガキャップにこだわりつつ、より多くの業界に分散し、より防御的な銘柄を加え、潜在的な出遅れ銘柄を入れ替えます。
Apple、Tesla、Metaは時代遅れの銘柄か
記事では、各銘柄の現在の業績や成長戦略、そして市場の動向について詳しく解説しています。MicrosoftはAI分野でのリーダーシップを確立し、高い評価を維持しています。一方で、AppleとTeslaは、過去の成功にとどまり、革新的な成長を見せていないとの指摘があります。これは、市場が新しい技術とアイデアを求めている中で、これらの企業が時代遅れになりつつあることを示しているのかもしれません。
記事では、TeslaとAppleを除外する事は簡単だと述べています。
Teslaは、2年間の混乱を経験し、2022年に65%下落した後、2023年に倍増しました。しかし、最近の上昇は、Teslaの基本的な部分によって引き起こされたものではありません。株価は、2024年の見通しに対する62倍の高値で取引されています。
Appleを排除する決定もそれほど難しくありませんでした。同社はアナリストに人気がありますが、直近の問題がありますと語っています。
同じく除外されたMetaについては、大統領選挙年とMetaの広告製品の人工知能の強化が2024年の収益成長を後押しする可能性があるため、やや躊躇があったようです。
新しいマグニフィセントセブンに追加されたBerkshire Hathaway、UnitedHealth Group、Visa
マグニフィセント・セブンは、ポートフォリオの観点からもあまり意味がありません。これらは、情報技術、通信サービス、一般消費財の3つのセクターに高度に集中しています。新しいリストは、メガキャップに焦点を当てつつ、より多くの産業に分散し、防御的なエクスポージャーを追加しています。そこで追加されたのがBerkshire Hathaway、United Health Group、Visaです。
- バークシャー・ハサウェイ：ウォーレン・バフェット率いる投資持株会社で、保険、鉄道、電気部品、食料品など多様な事業を展開しています。長期的な視点で優良企業に投資し、高い収益性と成長性を維持しています。株価は高値でも分割せず、投機的な売買を避けています。また、1兆5000億ドルの現金を持ち、買収や株式買い戻しに弾みをつける可能性があります。
- ユナイテッドヘルス・グループ：米国最大の医療保険会社で、企業、公共機関、個人に各種医療保険プランを提供するほか、医療関連の情報管理サービスやコンサルティングも手掛けています。医療業界の変化に対応し、イノベーションや効率化を推進しています。 2024年には医療費の伸びが鈍化し、1株当たりの利益が10%増加すると見込まれています。 また、2023年にはほとんど上昇しなかったため、株価の遅れを取り戻す可能性があります。
- ビザ：世界最大の電子決済ネットワークを運営する企業で、クレジットカードやデビットカードなどの決済商品を金融機関や加盟店に提供しています。決済処理のスピードやセキュリティを高め、デジタル決済の普及に貢献しています。 2024年以降も常に10%程度の売上高と13～15%程度の1株当たり利益の成長が見込まれています。 Visaのネットワークを通じて行われる支払い量は、処理にかかるコストがほとんどないため、ほぼ純利益になります。 Visaの株価は、2024年の予想利益の26倍以下で取引されており、過去5年間の平均の30倍よりも割安です。 Visaは、成長と防御の両方の特性をより素晴らしい7つに加えることができます。
Barron’sの記事を元に解説していますが、監修者はあまり賛同していません。マグニフィセント・セブンは2023年に大幅な上昇を演じた銘柄ではありますが、テクノロジー銘柄であったことに選出の意味があったと思っています。また、ユナイテッドヘルス・グループの2023年にはほとんど上昇しなかったから上がるというのは比較的古い循環物色の理論ですし、バークシャー・ハサウェイやビザは昨年までも同じ条件にあった訳で、2024年に特別持ち上げるには、より強い根拠が必要でしょう。古い時代の株式評論家が、2023年のマグニフィセント・セブンの台頭に大敗したけど、だからといって2024年に現在のマグニフィセント・セブンのような上昇を演じるような銘柄を予想できる訳でもなく、保守的な理屈でお茶を濁した当てつけのような記事に読めましたね。オリジナルの予想ができないならAppleとTeslaとMETAを外すだけで良かったのでは？
手堅い予想銘柄ですし、2024年は利下げも予想されているので大外しもしにくいと思いますが、もし大外れしたらBarron’sも終わりだなと大笑いしてやりましょう。
参照元：So Long, Apple and Tesla. We’ve Built a More Magnificent Seven.
監修者のコメント：記事はAIベースでまとめていますが、批判部分は監修者が執筆しています。